自然災害に備える

ここ最近、大きな自然災害が続いています。
弊社も、暴れ川とも呼ばれる鶴見川の流域にあり、他人事ではありません。

過去の歴史をみると、この新横浜付近は6000年前頃には海であり、
そこから地盤が隆起して今の平野部が形成されています。

そこが田畑となり、近代になり工業地帯となりました。

そして昭和50年代まで、幾度となく洪水が繰り返されています。

最近はなかなか見かけなくなりましたが、
物置には木製の小舟を置いて備えている家もありました。

なので水害を想定している古くからある家屋は、
盛土をして元々の基礎を高くしてあります。

ところが平成からは大きな水害は発生していません。

そのためか、水害を意識した建物は減ってきました。
最近に建てられた家屋は、その盛土もなく
基礎が道路と同じで低いまま。

一度氾濫したらどうなるか、大変怖いものがあります。

そして、弊社の場所は残念ながら氾濫する領域です。

横浜市の提供する最新のハザードマップを見ても、
最大規模で0.5~3mの浸水が想定されています。

ただ実は、弊社の位置は若干他よりも高い位置になっています。
すぐ目の前に江川という川がありますが
この土手よりもさらに50cm程、盛土をしています。
すると、すぐ隣にある0~0.5mの浸水想定域と同じ位になります。
そしてこれが昔からある家屋の基礎高さとだいたい同じです。

昔から住む人たちは、実際に起こった水害の結果、
この高さまで必要なのだ、という経験にもとずいて
家屋を建築しています。

弊社がこの地に移転して建築したときは、
そこを見習って建てています。

そして、ALCのコンクリート鉄骨造で
元々2階にもマシニングを置けるように
普通よりも強固な設計がしてあります。
(現在は機械は全て1階です)

なので、台風や地震などにも耐える強度はあると想定しています。

そしてすぐ隣にある、日産スタジアムは遊水地として
大規模に整備されています。

台風直後の新横浜公園の遊水地。右に日産スタジアムがみえます。

そこには鶴見流域センターという、治水に関する
司令部があり、一般の人にも開放されています。
うなぎやザリガニなどの川に住む生き物も
水族館のように展示してあるので
たまに子供と一緒に遊びに行って、
膨大な書物もあるので水害の歴史を学んだりしています。

先日あった台風19号の増水した詳細なレポートも出ていて
過去3番目の貯水量になったそうです。

そして、川の水位を約30cm引き下げた効果があり、
これは氾濫危険水位を突破するところを
ちょうど防ぐ結果になったそうです。

他にもまだ建設中の遊水地などもあり、
行政もしっかりと動いてくれています。

備えあれば患いなし。

会社としてもですし、
弊社で作る金型も、湯流れの法案設計が難しいときは
予備のゲート用に押出ピンをあらかじめ増やすなど
対策を取ったりしています。

平常時は普通で当たり前。
いざ、という時にどう動けるかが肝心だと思っています。
また心新たに再度、気を引き締めていこうと思います。

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