型にとらわれない

新しいことを始める。

先日のブログでこう発信しましたが、
まさに言うは易く、行うは難し。

では実際に、いったい何をすればいいのか?

簡単に答えが見つかるものではありませんが
だからこそ、そこがビジネスチャンスになると思います。

普段は守秘義務があり、どういう部品の金型を作っているか
公開することはできないのですが、
今回は特別に許可を頂いたのでご紹介します。

株式会社東京ワイヤー製作所様です。
http://www.twire.co.jp/index.html

普段は主に熱電対、いわゆる温度計などにつなぐ
電線などを製造されています。

電気を通せば熱が発生するので、
それらを精密に電流を流したり測定するには
電線もこだわった作りになるわけです。

そして、その技術を応用して、2013年に
救命救急時の緊急四肢切断用ギグリソーを開発されました。

これは、例えば交通事故などで腕や足が挟まり、
全く動けない人がいたとします。
直ちに救急搬送しないと命に係わるような
危険な局面であれば、手足を切断しなければならない。

その時に使うワイヤー形のノコギリです。

そして、それをもっと異なる局面でも使えないか。
アウトドアで木を切るときなどに丁度良いのではないか。

そうして出来上がったのがPALMSAWです。
https://www.palmsaw.jp/

細かなデザインも検討され、
大変な苦労をなされて生み出された商品です。

今までのBtoB、企業向けの商品のみの扱いだったのが
BtoCで一般の人へ販売する商品を開発したわけです。

もちろん、購入させて頂いて実際に庭の木を切ってみました。

普通なら長いノコギリが必要なはずが
ポケットに入るノコギリで切断できるのは
とても素晴らしいです。

個人的には、山登りが好きなので
登山道を整備する方々が持ち歩くのに
オススメできると思いました。
長いノコギリでは持ち運びしにくいですが
これはポケットサイズです。
気軽に持っていられるので
台風で倒木があった時に対応しやすくなるはずです。

アイデアから実行に移し、完成させる。

これができる東京ワイヤー様は本当に素晴らしいと思います。
誰でも簡単にできることではありません。

実は、このPALMSAWではグリップ部分の部品用の金型製作を
弊社で担当させて頂きました。

実際に東京ワイヤー様が商品開発にこぎつけるまでの苦労を
一部ですが、身近で拝見させて頂けたことは大変勉強になりました。

以来、弊社でも何かできることはないのか。

常に考えてきた答えが、今回の新型コロナ対策で出てきました。

医療現場が悲鳴を上げている。
医療物資が足りない。

色々と調べて動きました。

そして現在、フェイスシールドの量産をするべく、
様々な方々の協力を得ながら
弊社では金型の製造を開始しています。
5月中頃には医療現場に届くよう、急ピッチで進めています。

月産で6万個ほど対応できるよう製作予定です。
弊社でも初めての異業種参入となりました。

詳しくは量産にこぎつけた際にお知らせします。

今日も元気に金型作ってます!