不要だから切り捨てるのか

先日、Twitter上で面白い #イケメン切粉選手権 というタグが出て、金属加工業の方達で盛り上がりました。
こちらはエンドミルのテストカットをした際のものですが、様々な切粉が出たのでツイートしたものです。

金属を加工すると、加工した切屑が出ます。
切粉、キリコと呼ばれます。

まぁ、邪魔者です(笑)

エンドミルの先端に溶着すれば切削面はグズグズにキズつくし
排出がうまくいかなければ再度巻き込んで刃物もワークもキズつくし

ところが、じーっと切粉だけを眺めると

おもしろーい
かわいー
これも切粉!?

みたいになります。
好きな方はビン詰してコレクションしてます。

自分も長く金属加工してますが、不要なはずであった切粉がここまで人気が出るとは思いませんでした。

まさに発想の転換です。

固定概念にとらわれず、もっと多様なモノの見方をすれば新たな価値を創造できます。
今回はそれを強烈に思い知らされた一件でした。

弊社もダイカスト金型を専門に、創業から30年を越えました。
今までは、それでやってこれました。

しかし、今回のコロナ騒動を経て、収益の柱が1本しかないことの強さと弱さがみえました。

そして新しくフェイスシールド事業を始めて、世界が変わりました。

金型事業はもちろん続けます。
そして、金型を作れるからこそ新しい製品作りもできることもわかりました。

弊社は小さな会社です。
ですが、小さいからこそ小回りがきいて柔軟に対応できます。
そのぶん、何でも興味を持って何でも自分でやって進まなければなりません。

その網羅性は(型屋としては)どこにも負けないつもりでいます。

SX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)、企業の稼ぐ力とESG(環境・社会・ガバナンス)の両立を図る経営も必要になってきました。

代表である私は、様々な委員会、外部セミナーなども参加し知見を深めています。

型技術協会 型加工技術に関する調査研究委員会
型技術協会 金型品質評価研究委員会
型技術協会 型技術者会議 実行委員
製造科学技術センター e-クラウド技術研究会
日本鋳造工学会 ダイカスト研究部会

少しでも、業界、製造業、日本の役に立ちたいという思いです。
しかし残念ながら、これらもコロナで延期が続いていました。

そこで、zoom、team、LINE、チャットワークなどのツールも当たり前になってきました。
オンライン化や、秋口に実際に会う形で再開される予定もたってきました。

DX(デジタルトランスフォーメーション)も本格的な時代になりました。
旧世代から急速な方向転換が必要です。
しかし、全てがデジタルに移行できるはずもありません。

そうです、鉄を削って金型を作る作業は、完全にアナログです。
そのアナログ全てが不要になるわけでもありません。

アナログの手の感覚。
これは一番忘れてならない部分です。

なので、先ほどのTwitterのテストカットもマシニングでなく手で動かす汎用機で行いました。

デジタルとアナログと、その間を縫った、新しいモノづくりの世界をこれからも極めようと思います。


弊社では、共に進む仲間を募集しています。
あえて従業員とは言いません。

貪欲に自分のスキルを磨きたい方、お待ちしております。